Josef Wiedemann めぐり(後編)
前回のミュンヘンゆかりの建築家Josef Wiedemannめぐりの続き。
4. Bayerische Landesbausparkasse
Sparkassenverband Bayernという銀行のオフィス。
Josef Wiedemannで画像検索すると一番出て来るのがここの内観写真で一番期待していたのだけど、行ったのが日曜日だったので一番入れることを期待していなかった建築。案の定閉まっていたので写真は外観のみ。
後日リトライします。
5. Kirche Zur Heiligen Dreifaltigkeit
こちらは所変わってNymphenburg城というミュンヘンの中心から少し西に行った場所にある宮殿の近くにある教会。
敷地の外からもよく目立つ折半構造の屋根が特徴。
まず敷地に入ると中庭があって、室内に入るとワッフルスラブの天井がある空間を経て、さらに中心に進むと外から見えていた折半屋根が乗っかっているメインの空間へと至る。
実はここは以前にも見学に来たことがあって、そのときの解説によると主空間が円形平面であること、床が中心に向かって傾斜していることによる求心性と、中庭→天井の低い空間→折半屋根の大空間という体験のシークエンスだそう。
床材の石はハイサイドライトを活かすために明るい色の石を使っているとか。
個人的にこの窓の入れ方はあまり好きじゃないのだけれど、窓枠が見えない辺り恐らくこの空間のほとんどを占めている石材(+コンクリート)と木材っていう素材以外の要素を増やさない処理をしているようにも見えるような。
あとこんな感じでレンガの積み方の変化で壁面が単調にならないようにしている工夫も面白い。
6. Glyptothek
今回の最後。
Glyptothekという19世紀の前半に建てられた古代の彫刻の博物館の、こちらも第二次大戦後の再建。Wiedemannの作品の中で最高のもの、と授業のアシスタントの人は言っていた。
場所はKönigsplatzというこんな感じのグリークリバイバル様式の建築3つに囲まれた少し仰々しい広場の、写真で言うと一番右側の建物。仰々しいとは言っているけど、この広場は大学から近くて広い芝もあるので授業の合間に時々くつろぎに来たりするお気に入りの広場の一つ。(あとこの界隈は一時期ナチスドイツの拠点としても使われた歴史もあったりもする場所なのだけど、この話は機会があればまた。)
再建した際に変更した内容は、内部の装飾を廃してレンガを剥き出しにしたこと、中庭側の壁面にもともとあった半円状の高窓に加えてその下に窓を開けたこと、中庭の高さを高くしたことだそう。中庭に向かう大きな窓からの光と、表面を白く塗られたレンガの内壁によって内部はとても明るい。ミニマルな明るい空間の中で彫刻がとても映えている印象。
建物は中庭を囲んだ回廊状の正方形の平面になっているのだけど、半周進んだところでカフェがあり中庭に出られる。このカフェがとても居心地がよい。ミュンヘンに来たら是非いくべきスポット。
ちなみにカフェのみの入場も1ユーロで可能で、さらにカフェの年間チケットが2.5ユーロなのでこれから通うスポットになるかもしれない。
以上、とても長くなったけど今回はここまで。
次回はSep Rufという建築家を追えればと。時間も限られて来たしなるべく早く行こう。